記念式典

爽やかな秋晴れの下、会場の神奈川県民ホールにはたくさんの卒業生、在校生、教員、保護者が参集しました。生徒1,000人、卒業生500人、保護者170人、そして来賓の方々、旧職員の皆さん。県民ホールは2,000人の参加者で埋め尽くされました。開式前にはあちらこちらで再会を楽しむ人の輪ができました。

お客様をお迎えするスタッフは100人。生徒、翠和会、翠嵐会の面々です。生徒はきびきびと来賓を席までご案内しました。

最終打ち合わせ
個別打ち合わせ
生徒打ち合わせ


校長、翠和会長他

4年以上の準備を経た式典・演奏会は午後1時、時間通りに始まりました。

第一部は記念式典です。司会は高校15回卒業の山口愼彌さん。立派な式花がステージを彩ります。千家古流(芙蓉会副家元)の元翠和会会員渡部玉溪さんの作品です。 国歌斉唱、会長挨拶、来賓の黒岩知事のご挨拶等、100周年記念事業の「翠翔みらい館」等の贈呈が行われ、記念歌、キャッチコピー、ロゴマークの表彰、校歌斉唱で式典は終了しました。

知事挨拶と式花
受賞者たち


花束贈呈

旧職員の最高齢参加者は古文の笠松稲子先生。95歳になられたそうです。もっとも卒業の早い参加者は中学27回卒業の3人の方々。式典の中で紹介され、生徒たちから花束を贈りました。

 


記念演奏会

 


<作曲・指揮>
手使海ユトロ(高20回)


加藤洋男
(高18回・バスーン)
崎元讓
(高18回・ハーモニカ)
三橋貴風
(高20回・尺八)
西川玲子
(高27回・ヴァイオリン)
平沢匡朗
(高33回・ピアノ)
後藤恭子
(高36回・フルート)
桃原健一
(高41回・オーボエ)
山戸宏之
(高41回・ユーフォニウム)
鈴木大介
(高41回・クラシックギター)
石黒豪
(高45回・チェロ)


司会

第二部は演奏会です。司会には1年生の菊地遊帆さんが加わり、山口愼彌さんとのコンビは「おじいさんと孫娘」のほほえましい共演でした。

出演は100周年のために結成した卒業生プロ、アマを中心とした「翠嵐センテニアルオーケストラ」(60名)、卒業生の「100周年記念合唱団」(87名)、生徒の吹奏楽部52名、弦楽部21名、音楽部13名、音楽履修クラス209名。加えて卒業生プロのソリスト10名、記念歌作詞者の歌唱ソロ1名、応援団16名の総勢469名の大編成。それを指揮するのは作曲、編曲を手掛けた手使海ユトロさん(小笠原寛・高20回)と3年生の黒澤遥奈さん。ステージとオーケストラピットを埋め尽くす様は壮観でした。

1曲目は記念組曲。手使海さん渾身の大作です。演奏は「翠嵐センテニアルオーケストラ」。

<記念組曲「蒼穹翠嵐」>
 第一章「青春想」ソロ 崎元讓(高18回)
 第二章「朱夏行」ソロ 鈴木大介(高41回) 桃原健一(高41回) 山戸宏之(高41回)
 第三章「白秋顧」ソロ 加藤洋男(高18回) 後藤恭子(高36回) 石黒豪(高45回)
 第四章「玄冬考」ソロ 西川玲子(高27回) 平澤匡朗(高33回)
 第五章「夢海路」ソロ 三橋貴風(高20回)


翠嵐の過去を振り返る映像の後の2曲目は生徒も参加です。舞台が明るくなり、200人を超える生徒合唱団が浮かび上がった時には会場から驚きの声が上がりました。

歌詞を公募した記念歌の優秀賞、当時3年生だった鈴木真祐子さん(高66回)の作品です。

<記念歌「空路」>(優秀賞)
 翠嵐センテニアルオーケストラ
 生徒吹奏楽部・弦楽部・音楽部
 音楽履修生徒
 歌唱ソロ 鈴木真祐子
空路


今まで何度も編曲されてきた「校歌」ですが、今までとは全く違う曲に仕上げてくれました。「音程を採るのが難しい」と言っていた合唱の生徒たちは“難曲”を見事に歌い上げ、素晴らしいハーモニーを聴かせてくれました。

<校歌100周年記念アレンジ「SUIRAN2014」>
 翠嵐センテニアルオーケストラ
 音楽履修生徒


いよいよ、最優秀記念歌の披露です。芥川賞作家であり、記念歌選定委員長の宮原昭夫さん(高7回)が絶賛した歌詞に、「詞を読んだ時にメロディーが湧いてきた」という手使海さんが曲をつけました。作詞者の清水映二さん(高20回)は作曲の手使海さんと偶然にも同期、客席で感動して聴き入りました。

<記念歌「もう一度逢える」>(最優秀賞)
 翠嵐センテニアルオーケストラ
 生徒吹奏楽部・弦楽部・音楽部
 100周年記念合唱団・音楽履修生徒
もう一度逢える


最後はやはり「校歌」です。469人のステージに観客が加わった演奏は大迫力でした。応援団も登場しました。応援部がない現在、毎年生徒有志が応援団を組織し、高校野球の応援をしています。この生徒たちを高校20回卒業団長藤田敬さん、高校21回卒業団長小西庸二さん、高校42回卒業旗手長樋口圭さんが指導し、参加してくれました。

演奏開始前にそれまで指揮してきた手使海さんから3年生の黒澤遥奈さんに指揮棒が手渡されました。次の100年のスタート、そして新たな時代への「バトンタッチ」です。さりげないけれども感動的なシーンでした。

黒澤さんはその指揮棒を大切に持ち帰ったそうです。

<校歌>
 指揮 黒澤遥奈(3年)
 翠嵐センテニアルオーケストラ
 生徒吹奏楽部・弦楽部・音楽部
 100周年記念合唱団・音楽履修生徒
 来場者全員
 エール 藤田 敬(高20回)生徒有志応援団
校歌斉唱


エール


午後3時50分、終演。

終演後のお客様は皆さん満足そうな表情。

「今日は来てよかった」「素晴らしかったよ」とお褒めの言葉をいただきました。

自画自賛ではありますが、本当に素晴らしい「式典・演奏会」でした。関わった多くの方の「『翠嵐』への想い」の賜物です。

終演後のロビーでは今日の模様を収録した「記念CD・DVD」の頒布予約申し込みの列ができていました。


出演者の皆さん

創立100周年記念演奏会CDを頒布します

この記念演奏会での記念歌・校歌合唱・記念組曲等をライブを収録したCDを制作・頒布します。

記念演奏会CDをご希望のかたは → こちらをご覧ください。

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手使海ユトロ音楽監督の総括

 記念音楽会の音楽監督・指揮を担当された手使海ユトロ【本名:小笠原 寛(高20回)】氏より総括をいただきました。 → こちらをご覧ください。

記念祝賀会


司会

県民ホールの興奮から1時間後、インターコンチネンタルホテルのロビーでは旧交を温める姿があちらこちらにあり、演奏会の話題でも持ちきりで担当者としては嬉しいようなこそばゆいような…。

午後5時30分、開宴です。ご出席のお客様は40人の来賓を含め、350人。卒業生、保護者、職員、旧職員の方々です。

「祝賀会部会」の面々が加藤英記(高18回)リーダーを中心に1年以上かけて準備をした「祝賀会」がスタートしました。司会は佐藤順子さん(高22回)。

翠嵐ワイン

ワイン好き、翠嵐好きの有志が企画した「翠嵐ワイン」で乾杯です。

「本日みなさまに御搭乗いただきました、“タイムマシン第100便”機長は高校21回卒業山崎俊一、キャビンアテンダントは同じく高校21回卒業小西庸二が務めさせていただきます。みなさま、どうぞ、お食事を召し上がりながら100年の時間旅行をお楽しみくださいませ」という司会者の“ご案内”で始まった第一部は「100年の変遷・知らなかった翠嵐」と銘打った映像による翠嵐100年史。

続いて「卒業生インタビュー」。生徒がインタビュアーを務めた企画です。生徒の投票で選んだ3人の方にインタビューを受けていただきました。

「夜回り先生」

「夜回り先生」として有名な水谷修さん(高27回)。ナノ分子の研究で国際的に活躍する横浜国立大学大学院工学研究院物理工学准教授、一柳優子さん(高31回)。元ローソン会長、現在はサントリーホールディングス社長の新浪剛史さん(高29回)。

「ご近所インタビュー」は三ツ沢商店街で松月堂という和菓子店を経営され「翠嵐饅頭」を作っている藤沢光昭さん。翠嵐80周年の時の翠和会会長です。

演奏会でソリストを務めたピアニスト平沢匡朗さん(高33回)が3曲を熱演、圧巻でした。

第二部は「101年~明日への発展を願い」がテーマです。

出席者インタビューでは学徒動員でほとんど学校に来られなかった時代の話、女子1期生の話などを聴きました。

「在校生インタビュー」「現在の翠嵐」の映像は全日制、定時制の生徒の協力で制作しました。今の翠嵐高校の様子を感じていただきました。

「もう一度逢える」

祝賀会も佳境になったところで、記念歌「もう一度逢える」を祝賀会参加の方にもご披露しました。ミュージカル俳優の佐山陽規さん(高21回)、声楽家の杉原和子さん(高19回)、ピアノ伴奏平沢匡朗さんのデュエットは合唱とは違った魅力がありました。

最後にはやはり「校歌」の大合唱。指揮は熊坂良雄さん(高12回)。毎年の校歌祭で親しんでいる指揮ぶりは楽しく安心できるものでした。


閉会挨拶

閉会挨拶は式典小委員長の馬場(高20回)でした。

30年前に世話になった先輩に「オレにお返しなんかしなくて良い。オマエは後輩にお返しをしろ」と言われ、「これが“翠嵐”だ、そして今の自分がある、と思った。今回の100周年ではまだ見ぬ将来の後輩にも“お返し”ができたかもしれない」という逸話を披露しました。

記念式典・記念演奏会、祝賀会を終えて

天候にも、出演者にも、参加者にも恵まれて盛会裏に100周年は終わりました。

準備段階で生徒会役員たちと話をする機会が何度かありました。初めて会った時は生徒会長も役員も1年生でした。我々が現役高校生だった時に比べるとなんとしっかりしているのだろう、が第一印象でした。大人相手に堂々と発言します。翻って私自身はどうだったか。大人相手にもぞもぞ、まして“オジイサン”と呼べる歳の差の初対面の人を相手に敬語を使って話ができるとは…。驚きの連続でした。

唯一、反応が鈍かったのは、「キミたちが我々の年齢になったら150周年記念事業をキミたちが中心になってやるんだよ」と話した時でした。どう反応してよいのか分かるはずもありません。洋々たる未来に夢を持つ世代に還暦を過ぎた「自分」は想像できませんよね。

100周年で様々な縁で様々な人に出会えました。年代差のある縦の広がり。翠和会、振興会のメンバー、普段接することの少ない教員の方々など、横の広がりも大きなものでした。

先人たちが築き、守り、継承してこられた「翠嵐」をどう表現し、未来の「翠嵐生」にどう残し、どう伝えていくか。大きな課題でした。

我々のできることは精いっぱいやりました。あとは50年後、100年後の後輩たちに託したいと思います。

母校の100周年という節目に立ち会えた、幸せな4年間でした。ありがとうございました。

記念式典小委員会
委員長 馬場 洋一(高20回)