令和2年春の叙勲で高校20回ダブル受章

令和2年春の叙勲で高20回の三橋貴風(保源)さんが旭日小綬章、川上彰久さんが旭日双光章を受章されました。お二人は同期で“高20回ダブル受章”の快挙です。

 

 尺八演奏家の三橋貴風さんは「芸術文化功労」での受章。大学時代に尺八の魅力の虜になり、卒業後にプロに転向、邦楽を守りながら異なるジャンルの音楽との共演、海外での数多くの公演や後進の育成への積極的な取り組みなどが認められたものです。

 在校中は軽音楽同好会でビッグバンドを率いて文化祭、予餞会などで高校生離れした演奏で会場を沸かせました。翠嵐会においては2009年に「第4回翠嵐会音楽会」でリサイタルを開催、2014年の「翠嵐創立100周年記念演奏会」では記念オーケストラのソリストを務めました。

 

川上彰久  川上彰久さんは藤沢市で135年続く印刷会社を経営されています。自社の経営のみならず、印刷業界の公職を長く務められ、2004年から8年にわたり県印刷工業組合の理事長を務めるなど、業界全体の業態向上に尽力されました。また、藤沢法人会会長・藤沢地区警察官友の会会長等の要職も務められ、業界や地域の発展に貢献したことが認められたものです。

 翠嵐会では校歌祭実行委員会の委員を務め、打上げでは軽妙な司会で卒業生の交流を促進する推進力となっています。

 春の叙勲が発表されたのは新型コロナウイルス禍で緊急事態宣言が発せられている真っ最中。「外出自粛」「テレワーク」「休校」と先行きが見えない中、普段とかけ離れた生活を強いられる状況です。そんな中でもお二人はご自身の持てる力を発揮して前向きに活動されています。そんな受章理由がうなずけるエピソードの一端をご紹介します。

 

 三橋貴風さんはYouTubeに公式チャンネルを開設しました。普段は、流派、子弟の間で伝承される演奏技術を動画で解説しています。尺八の一層の普及を目指して、曲の解説も含めて海外の尺八愛好者も視野に入れた動画を発信していくことにしたそうです。

<三橋貴風YouTube公式チャンネル

 三橋貴風さんは平成23年には「秋の紫綬褒章を受章されています。

 

 自社でデザインも手掛ける川上彰久さんは、休校の子どもたちのために「オリジナルぬり絵」を藤沢市に寄付、子どもたちは市のHPからダウンロードして楽しんでいます。また、市域を超えての協力も。「茅ヶ崎foodactionテイクアウトのできる店」に、「苦しい時はお互いさま」とチラシを1万枚印刷して寄付しました。

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