第6回 翠嵐会音楽会開催のご報告

開催日時:2011年02月11日(金)


第6回翠嵐会音楽会「佐山陽規 ドラマチック リサイタル」は2月11日、関内ホール小ホールで行われました。

朝からの雪にもかかわらず、大勢のお客様にお越しいただき盛大に行われた。リサイタルは、聞き覚えのあるトロイカやステンカラージンなどのロシア民謡からはじまり、ヒット曲の「千の風になって」や河島英五の「生きてりゃいいさ」、そして林光作曲のものなどをおりまぜた第1部「さまざまな歌たち」で幕を開けた。

佐山陽規氏が歌う「さまざまな歌たち」は時に人生のほろ苦さを感じさせながらも、のびやかで、力強い歌唱力が聞くものの胸にフツフツと湧き起る力を与えたのではないだろうか。

第2部「白鳥の歌」は老役者のモノローグで、人生に起きた悲喜こもごもをうたを入れながら演じるひとり芝居。まさにこれがミュージカル俳優、佐山陽規氏の真骨頂ともいえるのではないだろうか。歌うごとにもりあがった舞台は「馬車を!」で終盤を迎え、鳴り止まぬアンコールに応えて歌った「スターズ」で頂点に達し幕は閉じられた。

しかし、わたしたち還暦世代の人生は、まだまだこれからだ。

当日の雪模様は佐山陽規氏の音楽人生をも決定づけた高校時代の思い出話におよび、そのエピソードは、同じ時間を共有した者の胸に「思い出」というもうひとつの感動を呼び起こしたようだ。

この春の雪は、すばらしい舞台を務めた佐山陽規氏ばかりでなく、共に還暦を迎えた同期生の「思い出」に新たな一頁をくわえ、これからも降り続けることだろう。

ほんとうに、ありがとうございました。

また、お会いしましょう。

第6回 翠嵐会音楽会実行委員会

佐山陽規 プロフィール

横浜翠嵐高校21回卒業。桐朋学園大学短期大学部演劇科中退。オペラ小劇場こんにゃく座において13年間の活動の後、『レ・ミゼラブル』の初演オーディションに合格。(ジャヴェール警部)を4年間演じ続けた。『ピーター・パン』でも(フック船長)を4年に亘って演じ、ニューヨークでも上演された宮本亜門:演出、S.ソンドハイム:作曲の『太平洋序曲』では米マスコミからも名指しの賛辞を得た。数々のミュージカルの他、声優の仕事も手掛け、人気アニメ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」では(大原部長)の声を10年以上担当。現在、桐朋学園演劇科で歌唱の講師もしている。



服部真理子 プロフィール

ピアノを吉田よし、辛島輝治両氏に師事し、東京芸術大学附属音楽高校を経て同大学を卒業する。同年渡仏。G.ムニエ女史に師事。1981年エピナル国際コンクールに入賞。ソロ、室内楽の分野で数々のコンサートを各地で行う。近年国外の活動も活発に行っている。特に1999年パリにおいてのコンサートでは、作曲家をはじめ様々な分野から絶賛される。1987年よりオペラシアター「こんにゃく座」との共同作業を開始し数々の初演に参加する。サクソフォニストとの共演も多く、近年はファブリス・モレティとフランス、日本で定期的にコンサートを開催している。